about 江下ゼミ
ここで言及しているゼミとは、明治大学情報コミュニケーション学部において江下が担当する問題分析ゼミナールです。ゼミは非公開ですが、明治大学在学生にかぎり、見学を認める場合があります。席を確保する都合上、見学希望者は事前にかならず問い合わせてください。なお、通常のゼミ以外にも外部講師を招いた研究会を随時実施しています。こちらは外部に公開する場合があります。
連絡先:駿河台研究棟507号
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2012年度の問題分析ゼミナール第8回の概要です。
日時:2012年5月29日(火)16:20~20:50
会場:明治大学リバティタワー9階1098教室
参加者:全20名
江下、高橋、舘班G(5)、中村G(5)、政岡G(4)、神谷G(5)
欠席者:1名
1 輪講
(1) 舘グループ
課題本:メディア産業論(湯浅正敏ほか/著、有斐閣、2006)
発表者:程
発表範囲:通信
【発表の概要】
・通信事業はネットのブロードバンド化によって大きく変わる。携帯の普及によって電話の回線が減少したり、インターネットの出現によって電波の取り合いが生じたり、無線LANの設備が必要になったりする。
(2)神谷グル―プ
課題本:現代ニュース論(大石裕/著、有斐閣、2000)
発表者:大西
発表の範囲:第3、4章
【発表の概要】
・表現方法が戦時下では国の権力によって制限されていたが、戦後解除され、表現の自由が認められるようになった。自由になったゆえに、道徳を無視したりなど、販売ばかりに目がいくようになってしまった。しかし、新聞(ジャーナリスト)には販売目的ではなく、社会の必要に答えるものを与えるべきである。その必要性の基準はジャーナリストト国、市民の対話によって決められるべきだ。
(3)政岡グループ
課題本:日本のマス・メディア(春原昭彦ほか/著、日本評論社、2004)
発表者:政岡
発表範囲:第2章
【発表の概要】
・表現の自由において国の弾圧があったが、それから解放されたことによって、新聞は娯(楽性を強め、大衆化した。それによって人権侵害、捏造、記者クラブ問題、イベント性の高い記事が増加した。新聞は人を引き付けるためにセンセーショナルな、また商業化した道を進むようになってしまった。
(4) 中村グループ
課題本:『マス・コミュニケーション概論』 (清水英夫ほか/著、学陽書房、2009)
発表者:中村
発表範囲:第2,3章
【発表の概要】
・ジャーナリズムは送り手の報道姿勢が問われる点でマス・コミュニケーションとは異なり、時代や、送り手の体験、価値観によって変化するものだ。質の向上のためには送り手だけでなく受け手の努力も必要で、物事に対して多角的なものの見方をすべきである。
・世論とは多数の人が共通に抱いている集団的意見であり、民主主義で重要視される。形成の段階で外部要因が作用することがあるので、世論は必ずしも合理的なものではなく、非合理な、情緒的なものにもなる。
2 反省 課題 アドバイス
・話すリズムが一定。一本調子。もっと抑揚が必要である。
・全体の課題として丁寧語禁止。
・聞く人に「○○になったつもりで聞いてください」と聞く姿勢を設定する方法もある。
3 ブックレビュー
湯浅『メディア・リテラシー』(菅谷明子、岩波新書、2000)
海外との比較によって、日本のメディア・リテラシーを考える。
下山『Googleの正体』(牧野武文、マイコミ新書、2010)
Googleの経営がどのように成立しているのかが解明されている。
神谷『アップル、グーグル、マイクロソフトクラウド、携帯端末のゆくえ』(岡嶋裕史、光文社新書、2010)
クラウドが出現する前後の企業形態について述べられている。
渡辺『ウェブはバカと暇人のもの』(中川淳一郎、光文社新書、2009)
Webはバカと暇人のものだから、今後は期待できないと…。
今村『無印ニッポン』(堤清二・三浦展、中央新書、2009)
読みやすい。対談形式。無印の経営戦略について書かれている。
青柳『ソーシャルネイティブの時代』(遠藤論、アスキー新書、2011)
若者がどれほどまでネットにそまっているのか書かれている。
小森『企業ドメインの戦略』(榊原清則、中央新書、1992)
ドメインを定義することで、企業の方向性が見えてくると述べられている。
舘『テレビは総理を殺したか』(菊池正史、文春新書、2011)
読むべき。世論を動かすためには政治家もメディアを使うべきだと。
上田『メディアと日本人』(橋元良明、岩波新書、2011)
ネットが主流のこの時代、どうメディアを利用していくのかが書かれている。
中川『インターネット』(村井純、岩波新書、1995)
インターネットのしくみ、構造について書かれている。
兼子『ブランドビジネス』(三田村蕗子、平凡社新書、2004)
おもしろい。日本特有のブランドの捉え方が述べられている。
安西『テレビの大罪』(和田秀樹、新潮新書、2010)
テレビはわかりやすさを伝えるため知的レベルが下がると…。
佐藤『今夜もひとり居酒屋』(池内紀、中央新書、2011)
居酒屋(個人経営)の楽しみ方が書かれている。
渡辺『「空気」と「世間」』(阿部謹也、講談社現代新書、2009)
皆が呼んでいる「空気」の正体を「世間」から読み解いている。
川島『明日の広告』(佐藤尚之、アスキー新書、2008)
広告のこれからのあり方、経営戦略について。
4 その他
・最近話題の河本さんの生活保護について
・女性雑誌の歴史について
文担当:渡辺千
編集:上田
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