2010年度:問題分析ゼミ[3]

2010年度の問題分析ゼミ第3回の概要です。

日時:2010年4月27日(月)16:20~20:00
会場:明治大学リバティタワー8階1082教室
参加者:全21名
江下、田邊G(5名)、稲川G(5名)、西林G(5名)、内木G(5名)
欠席者:なし

1 輪講
(1) 田邊班の発表
発表者:田邊
課題本『噂の研究』(ハンス=ヨアヒム ノイバウアー/著、青土社、1999年)
発表範囲:第2章
【発表の概要】
古代世界における噂に対する認識は、危険・敵という否定的認識を持つ一方、唯一のメディアとしての役割もあった。噂の神「ファーマ」は、匿名で実体をもたない化け物とされていた。その「ファーマ」も著作権の法整備などにより、匿名性をもたないといった変容をしていくことになる。

(2) 稲川班の発表
発表者:篠崎
課題本『うわさ』(ジャン・ノエル・カプフェレ/著 吉田幸男/訳、法政大学出版局、1988年)
発表範囲:第1部
【発表の概要】
噂は社会的関係を強化するものとされていた。噂を信じてしまう人間の心理としては、信じたいと願っている情報だからである。噂は話し手と内容の本質に依存し、内容ごとに対象も異なってくる。各人の参加により生まれる集団的作品である噂は、完全に消えることはなく永遠の若さを享受している。

(3) 西林班の発表
発表者:嵯峨
課題本『流言の社会学』(早川 洋行/著、青弓社、2002年)
発表範囲:第2章
【発表の概要】
言説内容は解決流言・解釈流言に分類できる。また、再帰性流言、多元性流言といった変型もある。流言の拡大には、言説を信じることが必要になってくる。同意欲求、自己解放、娯楽性、関係の維持などの要因で、流言を信じ伝えていく。

(4) 内木班の発表
発表者:内木
課題本『うわさが走る』(川上善朗/著、サイエンス社、1997年)
発表範囲
【発表の概要】
不安特性の高い噂が流れやすい。噂の広がりは、重要さ×曖昧さであり、噂を人に伝える可能性は、不安×曖昧さである。また、噂は特定の人々(既存の人間関係や内容に興味を持った人々)の間に流れる。

2 発表ポイント
・発表者はアイコンタクトをとるように心がけること。
・聞き手は発表者が話しやすい環境を作り出すこと。
・腹式呼吸で声を出し、短いセンテンスで話す工夫をすること。
・聞き手に注目してもらうために緩急つけて発表すること。
・語尾のイントネーションが不自然にならないように気をつけること。
・事前に脳内で発表シミュレーションをしておくこと。
・間を空けるために意図的に水が飲めるぐらいになるとよい。

以上
文担当:稲川班 上田