2013年度:問題分析ゼミ[火2]

2013年度の問題分析ゼミ火曜グループ第2回の概要です。

日時:2013年4月25日(火)16:20~20:30
会場:明治大学リバティタワー10階1102教室
参加者:15名 江下、高橋、後藤班(5)、山田班(5)、橘班(5)
欠席者:0名

1. ブックレビュー
・佐久間
『メディア・リテラシー』(菅谷明子、岩波新書2000)
・情報教育が盛んに行われる諸外国について説明し、メディア・リテラシーの今後を考える。
・後藤
『インターネット』(村井純、岩波新書1995)
インターネットの発祥と発展、新しい可能性。
・松村
『モバイルミュージアム』(西野嘉章、平凡社新書2012)
現代のミュージアムの問題と次世代のミュージアムのあり方。
・権藤
『ネット大国中国』(遠藤誉、岩波新書2011)
中国のネット市民数が増加したことで中国で何が起こっているのかについて述べている。
・伊藤
『インターネットの法と慣習』(白田秀彰、ソフトバンク新書2006)
日本のインターネットの特徴と法と慣習が成長しない原因について。
・武井 
『IT革命』(西垣通、岩波新書2001)
IT革命によってこれからどのようなことが生じるのかついて論じている。
・山口
『インターネット新世代』(村井純、岩波新書2010)
今までのインターネット、これからのインターネット技術について述べられている。
・山田
『組織戦略の考え方』(沼上幹、ちくま新書2003)
バブル後批判されている日本の組織と、その腐敗の原因について述べている。
・岡部
『インターネットが変える世界』(古瀬幸広・広瀬克哉、岩波新書1996)
ハッカーによって作られたインターネットの歴史とこれからについて。
・橘
『デジタル時代の著作権』(野口祐子、ちくま新書2010)
ベルム条約を例にだし、著作権、著作権法はどうあるべきかについて述べられている。
・安藤
『ウェブ炎上』(荻上チキ、ちくま新書2007)
ウェブの炎上がなぜ起こるのかを集団行動のネガティブな面と捉え説明している。
・勝又
『カーニヴァル化する社会』(鈴木謙介、講談社現代新書2005)
感動をネタとして消費し、盛り上がるために何かをする、そんな若者の不安定な状態の自己を説明している。
[補足]
・バブル社会について
⇒バブル社会のイメージと実際について。
・日本、アジア等と米、英の著作権の違い
⇒英米において著作権は財産権であるが、それに対し日本等の国々は著作者人格権であり、人格権のひとつ、すなわち自然に発生するものであるという大きな違いがある。
・「再帰的」についての説明
⇒再帰的は後付けの定義のようなものであり、絶対的でないものである。
 
2. 輪読
(1)後藤グループ
課題本:『ネット評判社会』(山岸俊男・吉開範章、NTT出版、2009)
発表者:秋楽
発表範囲:第一章
【発表の概要】
・今までの社会は集団主義的秩序が成立していた安心社会であったが、グローバライゼーションが機会費用を増加させ、倫理観は変化し集団主義的秩序の維持が困難になった。そのためこれからの社会では社会的知性で信頼すべき人と判断するこ個人主義的秩序社会へ移行し信頼社会の時代へ移っていくであろう。
・集団・個人主義の秩序は相補的に存在している。
 
(1)山田グループ
課題本:『ケータイ社会論』(岡田朋之・松田美佐、有斐閣、2012)
発表者:山口、武井、姫野
発表範囲:第一章~第三章
【発表の概要】
一章・ケータイは情報化の波を受け、生活基盤とまで発展している。独自の進化を遂げている日本のケータイは今後のインターネット利用の主流となる可能性がある。ケータイという存在を通して、社会を考察し、自分なりの視点を持つことが重要。
・ケータイは社会の変化が顕著に表れるメディアである。
二章・若者に文字コミュニケーションの快楽が流行しポケベルがケータイ普及の先行となる。当初日本のインターネット利用はあまり伸びなかったが、ケータイのネットサービスが開始されることで若者を中心にインターネットが普及した。ケータイは若者の動きを中心に発展するといえる。
三章・社会の状況により求められるケータイの機能は変わっていき、おサイフケータイや 着うたフルは新しい音楽の手段として普及した。ケータイの機能と社会は強く関係している。そこから私たち自身が何を欲しているのか理解することができる。
 
[アドバイス]
・ブックレビューの発表で5分を超える人がいたので意識するようにする。
・抽象的な表現に対しわかりやすい例、自分の生活に組み合わせて話をし、わかりやすい説明を心がける。
 
文担当:岡部
文編集:伊藤
 
以上