2013年度:問題分析ゼミ[月10]

2013年度の問題分析ゼミ月曜グループ第10回の概要です。

日時:2013年6月24日 (月) 16:20~21:00
場所:5、6限 明治大学リィバティータワー16階1168教室
参加者:15名
江下、高橋、亀ヶ谷G(5)、竹島G(4)、上杉G(4)
欠席者:2名

1 輪読
上杉グループ
課題本『災害時における地域SNSの活用 : コミュニティの時系列推移に基づく分析』(小川祐樹・山本仁志・和崎宏・後藤真太郎、2011)
発表者:三宅
【発表の概要】
地域SNSは地域コミュニティを密にする。災害時には情報共有や復興支援に寄与しており、災害直後には災害支援コミュニティが出現した。また将来の災害対策へと志向を推移しており、分析を重ねることで実社会と密着した地域SNSをさらに有意義にしている。
 
竹島グループ
課題本『オピニオン・リーダー層の変化と消費行動―「渋谷系」ストリート・ファッションを事例として―』 (中村 仁、2011)
発表者:髙江洲
【発表の概要】 もともとファッションは階級を示すものであり、かつて流行した「渋カジ」もそうであった。流行は上層から下層へと流れるトリクルダウンであったが、「渋谷系」ではSNSの普及などにより消費者の中からオピニオン・リーダーが誕生したことによって流行の流れはボトム・アップへと変化した。
 
亀ヶ谷グループ
課題本『持続可能なコミュニティFM放送局経営の可能性 : ボランティア型放送局を事例として』(小内 純子、2010)
発表者:石原
【発表の概要】 コミュニティFMの経営を継続するためには多大な努力が必要とされる。そこではボランティアとの関係を重要視することが求められている。
 
2 ブックレビュー
鈴木
『暴走する地域自治』(田村秀、ちくま新書、2012)
暴走する「革新は」首長たちの実りのない「改革」にたよって日本は破たんしかねない。国は主導力を回復し、国民は「改革」離れしなければならない。
 
遠藤
『佐藤可士和の整理術』(佐藤可士和、日本経済新聞出版社、2011)
「整理」を行うにあたって、大切なことはプライオリティであり、視点の導入であり、思考の情報化である。
 
紀井
『アメリカのジャーナリズム』(藤田博司、岩波新書、1991)
80年代からアメリカでは新聞のテレビ化や報道番組のショー化が広がっていったが、日本においても決して他人事ではない。日本はジャーナリズムの遅れを取り戻さなければいけない。
 
小林
『○のない大人、×だらけの子ども』(袰岩 奈々、集英社新書、2011)
規範の曖昧さにより自分の良いところを見つけられない子どもが増えている。幼少期からのコミュニケーションによって、自尊感情や自己肯定刊を養うことが大事である。
 
山中
『ジャーナリズムの思想』(原寿雄、岩波新書、1997)
ジャーナリズムとは、自治的な事実の報道や論評を伝達する社会的な活動であるが、様々な危険性を持つテレビが台頭した今、私たちは適切なジャーナリズム精神を身に着けるべきである。
 
亀ヶ谷
『流言とデマの社会学』(広井侑、文春新書、2001)
流言やデマは、情報の需要と供給のバランスが崩れ、それにより人間の心理的メカニズムである感情の言語化・知的欲求がはたらくことで生まれる。
 
吉田
『誤報―新聞報道の死角』(後藤文康、岩波新書、1996)
今日まで新聞における誤報は減少することなく世間に流れ続けている。これに対して情報の発信者側の努力だけでなく受信者側であるわたしたちも護身術を身につける必要がある。
以上
 
文担当:竹島
編集:遠藤