2013年度:問題分析ゼミ[火17]

2013年度の問題分析ゼミ火曜グループ第17回の概要です。

日時:2013年10月01日(火)16:20~19:30
場所:明治大学リバティタワー10階1102教室
参加者:全16名 江下先生、橘G(5)、後藤G(5)、山田G(5)
内定式:高橋

1 個人研究発表

・勝又
テーマ『オンラインゲームにはまる理由』
[概要]
オンラインゲームに熱中する「ネトゲ廃人」とよばれる人々。中には寝食を退けてまで没頭する人々がいる。そういった人々は生理的欲求を上回る欲求をオンラインゲームで満たしているのではないか。マズローの欲求階級説に当てはめて考察してみると、自己実現欲求までも満たすことがわかった。オンラインゲームは現実社会より高次の欲求を満たしやすい環境といえ、だからこそオンラインゲームにはまる人々がいるのではないか。

<コメント>
・欲求階級説の他者とは、ゲームの相手なのかゲームを通して現実に存在する相手なのか。
・寝食を退けている人々はネットゲーム以外の理由もあるのではないか。
・論理が飛躍している部分がある。
・一番認められたい集団(準拠集団)で欲求が満たされて満足なら満足といえる。
 では、ゲームコミュニティは集団といえるのか。
 いえるならばオンラインゲームコミュニティが集団であり、他者を意識した欲求説がいえるのではないか。
・問題にどうアプローチするかが肝である。ここではマズローの3段階目(親和欲求)の集団が重要になってくる。積み重ねで答えを導いていく。
・「ネトゲ廃人」は韓国の例も調べるといい。餓死する事例もある。
・遊びと集団形成がこのテーマでは重要な部分である。

・後藤

テーマ『AKB48に見る新しい音楽消費の形』
[概要]
日本のCD売上が久々に上昇し、中でもミリオン連発のAKBのCD売上に着目すると、他のアイドルよりライブの数が多いことがわかる。AKBは情報ではなく、ライブを通して体験を売り、そこから生まれる感情が現代の消費者心理にうまくはまり、CD購買を促進している。これは新しい音楽消費といえるのではないか。

<コメント>
・ライブに行くまでにはどうたどり着くのか。
・AKBはただ単に人数が多いからライブの数も多いのでは。
・消費の入口の差別化ではなく、入口は変わらず、体験をもとにした感情を生む過程が変わったのではないか。
・そもそもAKBの商品はなに?(コンビニなら商品は利便性 etc...)
 音楽ではない。アイドルは根本的に歌で食べているわけではないが、AKBは音楽をきっかけにCD売上につながっている。
・そもそもアイドルと歌手、芸人、俳優の違いは?
 アイドルとは何でもする。ということは、テレビに出ることで稼ぐ。テレビに出ているからCMも出やすい。ただAKBはテレビのビジネスが成り立たなくなってきている。
・AKBの前提がたりない。売れたプロセス等。
・AKBに対しての比較対象を設けること。
・AKBは芸者ビジネスに似ているのではないか。
・追っかけを調べるには、ウィーン少年合唱団や宝塚歌劇団を調べるといい。

・姫野
テーマ『日本の今日的な「スカート男子」にみる自己と他者の意識の関係』
[概要]
2008年頃からメディアで「スカート男子」という言葉がとりあげられるようになった。「スカート」は女性という強いイメージの結びつきがあり、「スカート男子」は私たちに違和感を覚えさせる。ファッションは自己表現の手段の一つであるが「スカート男子」自身の意識と私たちの意識には違いがある。「スカート男子」にはカウンターカルチャーが潜んでいるのではないか。

<コメント>
・このテーマでは性差の越境、ファッションとジェンダーに注目すると綺麗にまとまるのではないか。近年では「ふんどし女子」とよばれる言葉も登場している。
・問題設定には時間を費やすべき。問題設定↔調査↔仮説を繰り返そう。
・カウンターカルチャーにはパンクスファッションは欠かせない。
・インプットをもっと増やそう。インプットを増やすことでアウトプットも出るようになる。そのために図書館やフィールドワークをする。そうすると別のアイデアも生まれる。
・スカートはスコットランドの民族衣装にも着目すべきところ。ミャンマーは男子もスカートをはいていることが当たり前でもある。昔の日本男子の服装もスカートに近いのではないか。
・ファッション誌のユニセックス化もポイントとなる。

次週発表

・山田
・松村
・武井

文担当:武井
編集:伊藤

以上