2019年度:問題分析ゼミ[4]

2019年度の問題分析ゼミ第4回の議事録です。

日時:2019年5月21日(火)15:20~19:00
会場:明治大学リバティタワー16階1168教室
参加者:14名 
江下、高橋、齋藤G(4名)、佐藤G(4名)、髙野G(4名)
欠席者:3名

1 連絡事項
・ツイッター係募集

2 グループ発表
(1) 齋藤グループ
・発表者:植田、斎藤、寺岡
・課題本:『刺さる広告』(レックス・ブリッグス、グレッグ・スチュアート 著2008)
・発表範囲:第1章、第2章、第3章

[概要]
第1章
現在のマーケティング手法は何十年も前メに開発されたモノであり、メディアや消費者の変化に対応できず役割を果たせていない。マーケティングが機能しないことによって直面する深刻なビジネスの課題は広告費の浪費である。この問題を認識し、科学的評価に基づく新たなアプローチを模索することでマーケティングの価値を実証する必要がある。

第2章
人事異動による成文化されていない知識の欠落とリサーチに対する不信感は、マーケティング戦略に不可欠である「知識基盤」の欠如を引き起こし、損失を生み出している要因であるとされる。リサーチにより分析されたデータはマーケターの抵抗を生み不信感を深化させる。問題の解決に必要なのは結果に依らないデータの収集・蓄積と、リサーチを受け入れる文化の構築である。

第3章
優れたマーケティング戦略があったとしても、文化に問題があれば広告効果は十分に機能しない。「認識と行動のギャップ」に苛まれる文化・広告と消費者の関係を曲解する文化・失敗への恐怖がある文化・マーケティングは「魔法」と信じリサーチに対して強い抵抗を示す文化という4つのような文化の問題をマーケターが認識に克服することで、マーケティング戦略が機能するのである。

(2) 髙野グループ
・発表者:小武、高野
・課題本:『現代メディア・イベント論』(飯田豊、他著、勁草書房、2017)
・発表範囲:第6章、第7章

[概要]
第6章
デジタルメディアにより容易に人がつながることができる現代において、SNSでは伝えられない声なき声の共有や手触りを楽しむことを目的としたメディアであるジンが流行している。多種多様なジンやジン・イベントが開催されることで、新たなコミュニティにつながる場を作り出したり身近な暮らしを見つめ直す視点を獲得するきっかけを与えたりという影響を生み出している。

第7章
大阪万博は近代日本のメディア・イベントの臨界点である反面、マスメディアとしての映画やテレビとは異なるスクリーンメディアの実験場であった。この両義性を踏まえ松下館と電子通信館という2つの企業パビリオンのプランニング・プロセスを比較すると、1960-70年代が「メディア」と「イベント」の結びつきの転換点であったという仮設が浮かび上がる。

(3) 佐藤グループ
・発表者:大倉、佐藤
・課題本:『創刊の社会史』(難波功士 著、ちくま新書、2009)
・発表範囲:9-10章、11章

[概要]
9-10章
女子ティーン誌のテイストの細分化が進むのに伴い、様々な雑誌が創刊され生き残りをかけて互いに競争し合っていた。キャバクラ嬢やホストにあこがれる人が出現したことにより誕生した雑誌も多く登場した。

11章
創刊号はさまざまな要素を含んでおり、その後リニューアルや編集方針を変更し部数を安定させていく。雑誌の読者は「階級・世代・場所・ジェンダー」の4つの視点から分析でき雑誌はそのターゲットとなる読者を仮定して創刊されるが、実際にはやがて廃刊されるモノも多い。

3 反省
まだ質問に慣れていないからか質問が少なく感じる。もっと会話のようにフランクに聞ける環境をつくることで改善されるのではないか。

作成:成田
編集:高野