日時:2023年10月31日(火)15:20-18:50
会場:リバティータワー1141教室
参加者:11名
江下、許田G(3名)、阿部G(2名)、内山G(2名)、福井G(2名)
欠席者:9名
遅刻者:2名
早退者:0名
1 グループ発表
(1)福井グループ(4班)
・発表者:伊藤
・課題本:阪本博志『『平凡』の時代―1950年代の大州娯楽雑誌と若者たち―』(2008)
・発表範囲:第二章 誕生から躍進期まで 第2部 躍進期のメディア・タイアップ展開
【概要】
1950年代前半に躍進期を迎えた『平凡』の内容や形態の把握。主に「見る雑誌」という側面だけでなく、「読む雑誌」「聞く雑誌」「歌う雑誌」「参加する雑誌」であったことに焦点を当てる。映画、ラジオ、テレビ、小説などとグラビアを組み合わせることで見る雑誌以外の楽しみが特徴。
【質疑応答】
特になし
【補足事項】
目次のレイアウトの変遷を追うことは雑誌研究の重要な部分。フォントや色、大きさ見ることで時代ごとの特長がみられる。
いまと違う常識があったことが重要。有名人の個人情報が雑誌に普通に載っていた。そのため、そこに群がる一般人がいたりした時代。個人情報を知るために雑誌を読むことがあった。
美空ひばりが被害にあった、事件から個人情報を載せないようになった。
雑誌に歌詞が載っていたことも重要。ラジオ、テレビが流通した最初音楽は聴くものだった。そこで雑誌が歌詞カードやギターコードなどを載せたことで音楽に対する音楽に対する視点が変わった。
今も昔もロイヤルユーザーの確保が重要。大ヒットするには日ごろ買わない人が買うことが必須。この大ヒットは狙って起こせるものではないので、マーケティングで大事なことは、ロイヤルユーザーの確保。
雑誌で小説を読めるというのは50年代ではお得感のある画期的なものだった。
60年代までは漫画よりも小説が強かった。
(2)内山グループ(3班)
・発表者:西山
・課題本:木村涼子『主婦の誕生』(2010)
・発表範囲:Ⅱ 婦人誌が作る「主婦」 第1,2章『大衆雑誌の三つの相』『主婦の技能』
【概要】
婦人雑誌『主婦之友』は近代になり登場した主婦という新しい生き方を形成する上で欠かせない役割を持っていた。社会生活から隔離された女性たちにとっての支えであり、他にはない精神的に支える社会集団になっていった。
【質疑応答】
特になし
【補足事項】
『主婦之友』の実用性が重要視されたのは、親から子への技能伝達では近代的な主婦になれないため雑誌記事で書かれた。また、この雑誌研究はソーシャルネットワークの形成研究にも役立つ。
読者投稿欄があることで本の背後にいる読者に対するメッセージを送るということが出てきて、読者共同体の形成がなされた。
90年代の雑誌はカリスマ○○が教えるというような形もあり、読者の刺激の仕方は時代ごとに違っている。
(3)許田グループ(1班)
・発表者:鈴木
・課題本:難波功士『族の系譜学ユース・サブカルチャーズの戦後史』(出版年)
・発表範囲:第3章『みゆき族というストリート・カルチャー』
【概要】
サブカルチャーの研究において重要な立ち位置にあるみゆき族について取り扱った。みゆき族が様々な文化や風潮の始まりになっていることがある。
【補足事項】
みゆき族はサブカルチャー研究では必ず出てくる○○族の一つ。
前回の説明でもあった年代と、世代の意識が重要。世代は生まれた年とリンクしていて、年代はある地点から見たもの。みゆき族は団塊の世代が発生させたユースカルチャーで年代と世代の特長がクロスしているから特徴的。みゆき族は世代におけるライフカルチャーの特長がみられる。それはおしゃれは不良のすることという価値観。
雑誌の展開で重要なのはアイビーとコンチネンタルの対比構造。明確な定義はないため、雑誌側の都合がいいように特徴づけていた。その出発点がみゆき族だった。
2 反省
特になし
作成: 西山
編集:内山